<12.公開処刑>
 

一旦両手を縛るロープを解かれたキョーカは、町の人たちが窓から恐る恐る見守る中、通りに仰向けで大の字に寝かされ、今度は
両手両足のそれぞれをロープできつく縛りつけられた。その反対側のロープの端は、4頭の馬の鞍にしっかり結わいつけられている。

準備が整ったのを確認すると再びドリー軍曹が拡声器を手にして町の人たちに話し始めた。
「さぁてショーの準備は完了だ。女子供や心臓の弱いやつは目をつぶってろ。今からこの女の手と足がバラバラに千切れ飛ぶ
ところを見たくなければな。あーーーーはっははははは!!」
    
女ボスのビアンが身動きできないキョーカの傍らにしゃがみ込み、顔を見下しながら言った。
「暴れたいなら暴れてみな!できないだろ、くやしいだろ。あたしらを手こずらせた罰さ。地獄の苦痛を味わうがいい!」
キョーカがペッと唾をビアンの顔に吐きかける。
「うっ、何すんのさ!このアマ!」 ビアンはびっくりして立ち上がると、キョーカの腹を思いっきりドカッと踏みつけた。
                   
「よし、処刑開始!!」 ドリー軍曹の号令で、4頭の馬が一斉に別々の方向に歩き出した。
「おい、走るんじゃないぞ。ゆっくり、ゆっくり歩くんだ。できるだけ苦痛を長引かせるためにな。」
     
う、うぅぅぅぅぅぅぅぅぅ・・・・・・ぐぐぐぐぐぐぐぐぐ・・・・・・  キョーカの体が大の字のまま宙に浮くと、その口から呻き声が漏れ始めた。
「ほら、進め進めーー!」ビアンも馬をけしかける。 キョーカの手足が真一文字になって
ビィーーーンと張りつめていく。
グワァァァァァアァァァァァァァァアアアァァァーーーーーッ!!
      
それまで必死に堪えていたキョーカの呻き声がついに耳をつんざくような絶叫に変わった。
ギリギリギリギリ・・・・・ ロープが軋む音と同時に、バキッ!グキッ!と至るところで脱臼する音が響きだす。
  

ギャァァァアァァァァァァアアァァァァアアァァァァアアァァーーーー!!!!
「だ、誰か銃の腕の立つやつはいないのか?あの女を一発でしとめ、苦痛を終わらせてやれるやつは!」
町の人たちはそんな思いでいっぱいだったが、誰もそれをやる自信のある者はいなかったし、それより報復がもっと怖かった。
       
その時突然、
ドッカァーーーーン!!!と大音響が町中を包み込み、同時にロープを引く馬が吹き飛んだ。
ロープがゆるんでキョーカの体がドサッと地面に落ちる。
     
「な、なにごとだ!!」ドリー軍曹が大声で叫ぶ。
「キョーカさーーん!遅くなってごめんなさい!!」わたしは間一髪間に合ったことを知ってホッとした。
ドオォォォォォーーーン!!ドッカァーーーン!!! 再び何度も轟音が炸裂し、町中の建物のガラスが砕け落ちる。
ドリー軍曹たちネオ・ディキシーの面々も馬から振り落とされた。
「キモイさんの新型兵器がついに完成したの!本当に大発明家だったわ!」わたしはキモイさんが操縦する新型兵器の上から身を
乗り出して叫んだ。
      

これを見た町の人たちが一斉に表通りに飛び出してきて、あっという間にネオ・ディキシー団一味は取り押さえられてしまった。
わたしは新型兵器から飛び降り、キョーカの元へ駆け寄った。
「しっかりして!今すぐ手当てをしてあげるから!」
するとキョーカは弱々しく微笑み、「さすがねあなた。ネオ・ディキシーを一網打尽にしちゃうなんて・・・」と言って気を失った。
                     


 

※この物語はすべてフィクションであり、登場人物および団体は実在しないものであります。

 

           


 

 

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